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皆さんこんにちは!
株式会社藤三、更新担当の中西です。
鉄骨工事の肝は、「接合」にあります。
それを支えるのが、溶接と高力ボルトという二大技術。
どちらも建物の安全を支える“見えない力”であり、職人の腕が最も問われる部分です。
鉄骨工事では主に以下の溶接が用いられます👇
アーク溶接:電気の熱で金属を溶かし、一体化させる最も一般的な方法。
半自動溶接(CO₂溶接):溶接ワイヤーが自動供給され、長距離・高精度施工が可能。
TIG溶接:美観や仕上がり重視の細部施工に使用。
溶接温度は約1500℃。
その高温の中で、鉄を融合させながら歪みを抑えるのが職人の技。
ビルや大型建築の主流は「高力ボルト摩擦接合」。
摩擦面をボルトで強力に締め付けることで、外力を面全体で受け止める仕組みです。
締めすぎれば座金が変形し、弱すぎれば滑りが起きる。
規定トルクを守るために、「トルシア型ボルト」や「ナット回転角法」などの管理方法が導入されています。
溶接とボルト、どちらも“力を伝える”技術であり、
その品質次第で建物の寿命が決まると言っても過言ではありません。
鉄は熱で膨張し、冷めると縮みます。
その性質を理解せずに溶接すれば、歪み・ねじれ・隙間が発生します。
職人は「熱入力」を計算しながら、溶接順序を工夫します。
例:
・片面溶接→反対面でバランスを取る
・角部→外側から順に仕上げる
・冷却時間を均等に取る
経験と感覚の世界。
それが“鉄を読む”と呼ばれる職人技です。
鉄骨溶接部は、完成後に非破壊検査が実施されます。
超音波探傷検査(UT)
内部欠陥を音波で検出。溶け込み不良やスラグ混入を見抜く。
磁粉探傷検査(MT)
磁力線の乱れで表面欠陥を検出。ヘアライン状のクラックも見逃さない。
浸透探傷検査(PT)
染料を使って表面の微細な欠陥を確認。
見た目の美しさ以上に、“中身の健全性”が求められるのが鉄骨の世界です。
溶接とボルトは、鉄骨を「一本の構造体」に変える技術。
見えない部分にこそ、最も緻密な作業と情熱が込められている。
その正確さが、建物全体の安全を何十年にもわたって支え続けます
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