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日別アーカイブ: 2025年11月4日

第23回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社藤三、更新担当の中西です。

 

現場の精度と誇り💡

鉄骨工事とは、ビルや工場、倉庫などの構造体を形づくる「建物の骨組み」を施工する仕事です。
設計図に描かれた鉄骨を、実際の現場で立体的に組み上げていく。
それはまるで、巨大な金属のパズルを地上で再現するような緻密な作業です。

建築の安全性は、目に見える内装や外壁ではなく、この“鉄の骨格”によって支えられています。
だからこそ、鉄骨工事は「構造の命」とも呼ばれる分野なのです。


⚙️1. 鉄骨工事の流れ

鉄骨工事は、図面上の線を現実の構造物に変える過程です。
主な流れは以下の通り👇

1️⃣ 製作図(ファブ図)の確認
 鉄骨製作工場で作成された詳細図を基に、現場での組立順序や搬入方法を決定します。

2️⃣ 搬入・仮置き
 H形鋼や柱、梁などの部材をトレーラーで搬入。
 重機がスムーズに動けるよう、敷地内の動線を計画します。

3️⃣ 建方(たてかた)作業
 鉄骨をクレーンで吊り上げ、ボルトやピンで仮固定。
 この「建方」が鉄骨工事のメインステージ。まさに現場の見せ場です。

4️⃣ 本締め・溶接
 仮組立後、ボルトを規定トルクで本締めし、必要箇所を溶接して一体化します。

5️⃣ 精度確認・調整
 通り(水平・垂直)をレーザーで計測。誤差は±3mm以内が理想です。

6️⃣ 塗装・仕上げ
 防錆塗料を塗布し、表面を仕上げます。工場塗装の上に補修塗りを行うケースも多いです。


🧰2. クレーンとの連携

鉄骨工事では、クレーンオペレーターとの呼吸がすべてです。
1本の柱を垂直に立てるとき、吊り角度・バランス・風速・掛け位置が完璧でなければなりません。

「あと5センチ」「もう少し右」
無線やハンドサインで、職人とオペレーターが呼吸を合わせます。
その瞬間の連携が、現場全体の安全と精度を決めるのです。


🧭3. 鉄骨の精度管理

鉄骨は一度組んでしまうと修正が難しいため、誤差の許容範囲は極めて厳格です。
・柱の垂直誤差:±2mm以内
・梁の通り精度:±3mm以内
・接合プレートの位置誤差:±1mm以内

レーザー測定器・トランシット・墨出し器を使い、全方向からチェックします。
たった1mmのズレが、数階上では数センチに広がることもあるため、慎重な確認が欠かせません。


🧱4. 鉄骨工事の安全管理

現場の高さは10m、20mを超えることも珍しくありません。
高所作業は常に落下の危険と隣り合わせです。

・安全帯(フルハーネス)の常時使用
・親綱・ライフラインの設置
・玉掛け資格者による指示
・ヘルメット・手袋・滑り止め靴の着用

安全を守る意識は、技術と同じくらい重要です。
「慣れた頃が一番危ない」と言われるのも、鉄骨工事ならではの教訓です。


🏢5. まとめ

鉄骨工事は、建物の「心臓部」を組み立てる仕事です。
一見無骨な鉄の塊も、職人たちの精度とチームワークで美しく立ち上がっていく。
その瞬間こそが、現場の最大の醍醐味です。


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